環境省が進める業界横断「脱炭素ラベル」構想とCFP対応の必要性

お盆を過ぎても厳しい残暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
暑さが和らがない一方で、脱炭素をめぐる制度づくりは着実に前に進んでいます。

今週は「CFP(カーボンフットプリント)」を特集します。
①環境省が進める業界横断「脱炭素ラベル」構想とCFP対応の必要性
②ほっとコンサルティングのCFP算定支援サービスのご紹介

「CFPはまだ大企業の話」と思われている方こそ、ぜひ最後までお読みください。

目次

環境省、業界横断の「脱炭素ラベル」構想 CFP対応の必要性

環境省は、脱炭素につながる製品・サービスの需要を掘り起こすため、排出量の削減率を基準に「ゴールド」「シルバー」の2段階で評価する新しいラベル制度を、2027年度にも始める方針です(日経GX報道)。

■ 従来のエコマークとの違いは「CFP削減率」
これまで日本には、日本環境協会が運用する業界横断型の「エコマーク」がありましたが、リサイクル素材の使用比率や省エネ性能などが評価基準でした。

これに対し新制度は、原材料調達から生産、廃棄に至るまでのCO2排出量の総量=CFP(カーボンフットプリント)の削減率を第一の評価基準とする点が最大の特徴です。
水素・アンモニア・グリーンスチール・再生航空燃料(SAF)といった次世代の脱炭素技術・素材をどれだけ採用したかも加点要素になります。

2025年から有識者会議で検討が続けられており、2026年8月中の会議で2027年度からの具体的な制度運用が固まる見込みです。
対象業界としては、家電などの耐久消費財メーカー、脱炭素素材を包装に採用する日用品メーカー、SAFを利用する航空業界などが想定されています。

■ なぜ今、需要側からのラベル制度なのか
背景にあるのは、企業が脱炭素に取り組んでも消費者に伝わらなければ投資が進まないという危機感です。
BCGが2026年1月に行った調査では、環境負荷の少ない商品を選びたいと考える消費者は全体の63%に上る一方、実際に選んでいる人はその半数以下にとどまり、購入しない理由としては「どの商品が環境負荷が少ないのか分かりにくい」という声が最も多かったといいます。
欧州の「EUエコラベル」のように、ライフサイクル全体の環境影響を基準に商品・サービスを評価する仕組みを、日本でも根付かせたい考えです。

■ 制度設計にはまだ課題も
CFP削減率をどう定量評価するかは産業ごとに削減余地や算定方法が異なるため、まだ結論が出ていません。SBTイニシアチブの削減目標水準を参考にする方向で検討されており、評価には少なくとも4年分の削減実績を求める方針です。

新製品については、過去の実績を示せないため、仮想の従来品(ベースライン製品)と比較して削減率を算定する仕組みが検討されています。
例えば、バイオマス由来プラスチックを使ったオフィスチェアの新製品であれば、石油由来プラスチックを使ったと仮定したベースライン製品と比較して評価します。
改良によってシルバーからゴールドへの格上げも可能とされていますが、ベースラインの設定次第で削減率が大きく変わるため、公平性の担保が課題です。

また、製品ごとのCFP算定や脱炭素素材の採用率把握には相応の労力がかかります。
排出係数を民間データベースで調べる場合は費用も発生するため、環境省はAIツールの整備など算定の効率化も進める考えを示していますが、実際の負担軽減効果は未知数です。

制度は2027年度から段階的に始まり、2029年度以降の本格拡大を目指すとされています。

■ 中堅中小の製造業にとっての意味
この制度が本格化すれば、CFPはラベル対象となる完成品メーカーだけの話ではなくなります。部品や資材を納める中堅中小の製造業も、取引先から製品ごとのCFPデータの提出を求められる場面が増えていくと見込まれます。

業界ルールが固まってから慌てて対応しようとすると、算定の型づくりから始めることになり、時間もコストもかさみます。
「まだ求められていないから」と静観していると、いざ取引先から求められたときに、制度から取り残されるリスクがあることを、深澤自身、日々のご相談の中で強く感じています。

今のうちに自社の主力製品1つからでもCFP算定の経験を積んでおくことが、今後の取引継続・新規開拓の両面で効いてきます。

出典: 日経GX「環境省、業界横断の『脱炭素ラベル』 CFP削減率で評価」(2026年8月7日)

「うちの製品、CFPはいくら?」に答えます|CFP算定支援のご案内

記事①でお伝えした通り、CFPは今後、中堅中小の製造業にとっても
「取引先から求められて初めて動く」では間に合わない領域になっていきます。

ほっとコンサルティングでは、製品単位のCFP算定を、Scope1・2・3排出量の算定と合わせてご支援しています。

■ CFP算定支援の実績
これまでに、金属シャフト、配電盤、ブロアー、フェライトコア、消音板、鋳物、金属筐体など、幅広い金属・電気機器系の部材についてCFP算定を支援してまいりました。

原材料調達から出荷までを対象とする「cradle to gate」、
廃棄・リサイクルまでを含めた「cradle to grave」のいずれの算定範囲にも対応しており、取引先から求められる算定範囲や開示目的に合わせて柔軟にご提案できます。

■ 体系化された支援メニューで、短期間の算定を実現
原材料・製造工程ごとのデータ収集シートや算定の進め方をあらかじめ体系化しているため、初めてCFP算定に取り組む企業様でも、ご依頼から2か月程度という短期間での算定完了が可能です。
「取引先から急にCFPの提出を求められた」という場合にも、スピード感を持って対応できる体制を整えています。

■ ほっとコンサルティングのCFP算定支援の特長
・原材料調達から製造・輸送・使用・廃棄までのライフサイクル排出量を整理
・ISO14067等の国際規格やCFPガイドラインに沿った算定プロセスをサポート
・cradle to gate/cradle to graveの両方の算定範囲に対応
・体系化した支援メニューにより、2か月~という短期間で算定が完了
・書類作成は御社側で行っていただく「アドバイス特化型」で、専門コンサルの
 知見はそのままに、費用は業界最安級に抑制
・算定結果を取引先への提案資料や自社ホームページでの訴求に活用できる形に整理

「どの工程の排出量が多いのか分からない」「算定はしてみたいが、何から手をつければよいか分からない」という中小製造業のお客様に、これまで数多くご相談いただき、算定から社内説明用資料の作成まで伴走してきました。

CFP算定の進め方や実際の取り組み事例は、YouTubeでも解説しています。
あわせてぜひご覧ください
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【動画】CFP(カーボンフットプリント)算定について解説

「自社製品のCFPがどのくらいか知りたい」「取引先からCFP対応を求められている」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

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