文部科学省・気象庁「日本の気候変動2025」
ここ数年の異常気象は我々の想定を超え、スピードが加速しているように感じます。
今回の記事は、文部科学省・気象庁から「日本の気候変動2025」が公開されていますので、ご紹介いたします。
結論から解説します。
21世紀末の日本は、20世紀末と比べ…
1) 年平均気温が約1.4℃/約4.5℃上昇
2)日本近海の平均海面水温が約1.13℃/約3.45℃上昇
3)3月のオホーツク海海氷面積は約32%/約78%減少
4)沿岸の海面水位が約0.40m/約0.68m上昇
5)激しい雨が増え、降雪積雪は減少
6)台風は強まる、台風に伴う雨は増加
7)日本周辺海域においても世界平均と同程度の速度で海洋酸性化が進行
数値:2℃上昇シナリオ/4℃上昇シナリオ
2024年は1.55℃上昇、このままでは2℃上昇シナリオに収まらないリスクが高まっている
↓ 気象庁「日本の気候変動2025」概要版
日本の気候変動2025ー日本の気候変動2025ー大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書ー概要版
いかがでしょうか。想定の範囲内?範囲外?
気象庁の分析ですので、農作物・魚介類への影響や熱帯性疾病の拡大等の気象以外の要素は含まれていません。
「日本の気候変動2025」本編62ページになんとも恐ろしい記載があります。
「南極及びグリーンランド氷床の大規模な崩壊等、不確定な要素が多い現象が発生した場合は、4°C上昇シナリオにおいて2100年に2 mに、2150年には5 mに近づくような海面水位上昇の可能性を排除できない」
地球温暖化のもっとも恐ろしい影響は、海水位の急激な上昇による都市の沈没・機能停止なのかもしれません。
縄文時代はもっとも温暖な時期の一つでした。今より気温が2~3℃高く、南極・グリーンランドの氷床はほぼ消失し、その結果海水が3~5m高かったそうです。そのころの関東平野は大半が海の下だったのです。
↓ 気象庁「日本の気候変動2025」本編
日本の気候変動2025 本編
地球温暖化への対策は、緊急かつ重大なリスクを人類が回避できるかの分水嶺に来ているのかもしれませんね…